「カール5世とハプスブルク帝国」
ジョゼフ・ペレ著/塚本哲也監修/遠藤ゆかり訳
創元社 「知の再発見」双書105
カルロス皇帝の生涯、治世を知る入門書。
「知の再発見」双書シリーズに特徴的な、豊富な図版を使っての解説が、
見ているだけでも楽しいです。
原題「Charles-Quint, Empereur des deux Mondes.」:
「シャルル・カン(フランスでのカルロスの呼び名)、2つの世界の皇帝」
が示すとおり、新世界(アメリカ)と旧世界(ヨーロッパ)を凌駕する、
「太陽の没することなき世界帝国」の統治者としてのカルロスの姿を紹介
しており、とくに彼の時代のアメリカ植民地政策にページが割かれている
のが、他の著作にない特長と言えるでしょう。